【会話が教えてくれること】

私は、お客様との会話を大切にしている。
作業中でも、お客様が近くにいればちょっと呼び止めて雑談したりする。
別に、特別な話ではない。
最近気になっていることとか、他愛のないよもやま話。
おしゃべりが好きな性格だから…というわけではないが、
コミュニケーションを取るようにしている。

庭師を含めて、職人に、お客様と積極的にコミュニケーションを取るイメージはないかもしれない。
実際、「こちらの仕事に口を挟むな」という空気を出す職人は多いし
お客様の方も、職人にすべてお任せするスタンスが一般的のような気がする。
でも庭づくりでは、コミュニケーションにエネルギーや時間を割くことは大切だと思う。

 

「植物の育て方が分からない」

その日も1日、お手入れをしながらお客様と会話が弾んだ。
お客様は
植物が好きだけれど、育て方が分からないこと
気に入った植物を買ってきて庭に植えてみても、うまく育たなかったこと
などを話してくれた。
話を聞いているうちに、私は
お客様が「今ある花壇をもっときれいにしたいのではないかな」と思った。

そこで花壇の簡単な絵を描き、お客様に提案してみた。
すると「かわいくて素敵ですね。こんな感じで、花壇のお手入れをお願いしたいです。」と言っていただけた。
こうして新たに、花壇の植栽工事を行うことになった。
もちろん、お客様が大切に育てている植物を生かす植栽計画。

 

 

ご依頼いただいたことだけを、黙々と完璧にこなすスタイルもあっていい。
でも、庭づくりの仕事で大切なのは
お客様自身もはっきり自覚していないかもしれない、
いまの庭に抱いている不満をくみ取って、解決することだと思う。

お客様とコミュニケーションを取ることで
だんだんと解決に近づいていく。

だから私は今日も、お客様との会話を楽しむ。

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